2007-01-01から1年間の記事一覧

年末の馬鹿箱

『武士の一分』に、あきれる。 柳の下に、どじょうが何匹いるのか、三部作というのは普通、前作の続編とか、アナザーストーリーとか、テーマが深められていたりするものだが、この時代劇は前作と同じストーリーで、役者がちがうだけ。歌舞伎のように、「世界…

今年のクリスマスは忘れてた

ちょwwwおまwwww NOVAの株価 1円 暴落率 -99.19 % クレディアの株価 7円 暴落率 -98.87 % みらい建設Gの株価 7円 暴落率 -98.87 % 裏紅白の方が、ぜってー、もりあがるだろ。 第58回裏紅白歌合戦 ◇正月には、やっぱり、 こんなニュースが出るの…

みっくみっくにしてやんよ

バーチャル・アイドルというのは、芳賀ゆい、にしても、伊達杏子にしても、なんとも思わなかったのであるが、初音ミクには、萌えた。「声」に特化しているのが、成功した要因だろうか。ロボットでも、人間そっくりに作ろうとしているものほど、人間から遠ざ…

つっこみ力(笑)

パオロ・マッツァリーノ『つっこみ力』(ちくま新書) 反社会学の論客、マッツァリーノ先生ですが、どうもこの本は、前二作に劣る。新書ということでページも薄いが、内容まで薄くなっているのが残念。『反社会学講座』の主な内容は、こちらのサイトで読めま…

つっこみ力(笑)

パオロ・マッツァリーノ『つっこみ力』(ちくま新書) 反社会学の論客、マッツァリーノ先生ですが、どうもこの本は、前二作に劣る。新書ということでページも薄いが、内容まで薄くなっているのが残念。『反社会学講座』の主な内容は、こちらのサイトで読めま…

命短し恋せよ乙女

すごい美人が訪ねてくる。宗教の勧誘だった。その教団がいかにインチキであるか、語る気になれば、いくらでも語ることができるが、面倒に巻き込まれるのもいやなので、早々にお引取り願った。お目付け役みたいな、おばさんも一緒だったし。しかしまあ、ああ…

女たちよ

『巨乳はうらやましいか? Hカップ記者が見た現代おっぱい事情』スーザン・セリグソン著、実川元子・訳 またそんな本を読んで、という声はさておき、この本で、トップフリーという用語を知った。 下半身ではなく、上半身の性の問題。 簡単にいえば、公共の場…

ハルとナツの春秋

NHK80周年記念ドラマ『ハルとナツ』一体いつのドラマを見てるんだと言われそうだが、古いビデオテープを整理してたら、出てきた。録画していたことさえ忘れていたのだが、見始めると、面白くて。脚本はあの大御所だが、さすが泉ピン子に「橋田先生」と呼ばせ…

時空を超えた恋人たち

映画『きみにしか聞こえない』の原作小説、乙一の『Calling You』が発表されたのは雑誌『ザ・スニーカー』2000年4月号である。 この短編が収録された『きみにしか聞こえない』(角川文庫)のあとがきで、乙一は次のように書いている。 完成した『Calling You…

美しい国の大臣

内閣官房「美しい国づくり」推進室のホームページ。「七夕への願い」ということで、有名人の直筆短冊を載せているのですが、 あのバンソウコウで辞任した、赤城徳彦 農林水産大臣の、短冊がこれ。 今日も元気だ ごはんがうまい おかわり!! 農林水産大臣 赤…

椿三十郎は名作か

『椿三十郎』のリメイクが話題になっていますが(いろいろな意味で)、そもそもあれは、それほどの名作であろうか。『用心棒』の続編として作られたそうだが、ただの二番煎じではないか。黒澤明の『用心棒』を、時代劇らしくない現代風アクション映画と評し…

やはり野に置け

夜中にふとラジオから、さだまさしの『無縁坂』が流れてきて、ああいい歌だな、と思う。 『精霊流し』や『秋桜』の叙情も好きだ。 日本のフォークソングはどれも、単純な旋律に稚拙な歌詞を乗せたものにすぎないが、さだまさしの歌には、クラシック音楽と文…

ミシュランとな!

素朴な疑問。「ミシュラン」で三つ星になったレストランは、あっという間に、一年先まで予約で埋まるのだという。では、ミシュランの覆面調査官とやらは、どうやって次回の調査をおこなうのであろうか。予約を取るのさえ難しい店に、覆面調査官が、何度も通…

バカのための司馬遼太郎入門

図書館にて。 やけに声がでかいオッサンが来て、受付で、「司馬遼太郎先生の『坂の上の雲』という本は、ありますか」と尋ねている。 若い女性司書が、そのオッサンを案内して、書架まで来る。 「テレビで、元総理の中曽根康弘先生が、その本を推薦してたんで…

大どんでん返し

読売新聞「本のソムリエ」という記事。主婦の投稿で、 ミステリー小説が好きですが、だいたい「この人が犯人」と途中でわかってしまいます。最後に大どんでん返しがあるようなびっくりする小説を教えてください。 それに、千街晶之氏が、次の三作品を紹介し…

タケシズ

北野武の映画『TAKESHIS'』の、あまりのくだらなさに、ちゃぶ台をひっくり返す。(イメージ)お笑い芸人が片手間に撮った映画を誉めそやす映画界をからかうために、わざと駄作を撮った、としか思えない。その映画さえ、ほめる奴がいるんだから、もはや痴愚神…

この患者は俺が助ける、と言ってみたい

『医龍2』が、おもしろすぐるので、レンタル屋で未見の、前作『医龍』まで借りてきました。 チームを組んで敵と戦う、というのはロールプレイングゲームの基本設定であるし、本宮ひろ志や、梶原一騎が作り上げた、少年マンガの王道。超人的なヒーロー、宿命…

非人間的な、あまりに非人間的な

ミヒャエル・ハネケ監督『ファニーゲーム』じつにいやな気分にさせる映画でして。この監督は、悪意の塊なんじゃないかと、思ったりするのは、救いのない暴力シーンを、延々と続けながら、フィルムを逆回転させたり、カメラ目線で挑発したり、娯楽映画になれ…

人の不幸で飯を食う

読売新聞「ひと」欄より。 収入より納得できる仕事を佐木隆三氏が、過去30年間の収入と経費、課税額を、文芸批評誌で公表したとの記事。 最も収入が多かったのは92年の5574万円で、最少は03年の1685万円。 30年間の収入は9億6454万円、経…

死ぬまでにしたい、あれやこれや

建築家の黒川紀章氏の訃報は、突然であったけれども年齢を考えると老い先短いことはわかるものであり、あの選挙での奇抜なパフォーマンスも当人は、覚悟の上で、老醜をさらし馬鹿を演じ、あえて晩節を汚したのかと思うと、やはり黒川氏は本物の芸術家だった…

清く貧しく美しく

映画『フラガール』をテレビで。これはどうみても、蒼井優より、その友人・早苗役の徳永えりの映画だろ。オープニングショットでフラガール募集の貼り紙を見つけ、蒼井優をさそってレッスンを始め、いよいよ舞台デビューという直前、父の猛烈な反対で断念さ…

へろ

招待券をもらったので、映画『HERO』見てきました。事件の設定はよかったですね。アリバイ崩しと、政界汚職と、法廷ドラマがリンクしていて。でもやっぱ長いですね。2時間超えの映画は、それだけでマイナスポイント。この手の映画は、ジャンクフードに似てま…

あやしい脳科学

森昭雄氏『ゲーム脳の恐怖』の功績というのは、医学博士といえども、信用できない人がいるということを、世にわからせてくれたことだと思う。それでまあ、茂木健一郎氏の「クオリア」だけど。小林秀雄賞受賞の『脳と仮想』は、たしか島田雅彦が推薦していた…

ポルノとしての世界ウルルン滞在記

涙と感動だの、あいも変わらず、ゲスな大衆の俗情を刺激する番組作りを続けているTBS「世界ウルルン滞在記」。 ブラジルの奥地に住むゾエ族のもとに、若い女優が訪ねるという扇情的な企画で、裸で暮らす原住民の姿をまるで野生動物の生態でも撮るように、ペ…

パブリックドメイン

黒澤映画のDVDが、格安で販売されていたけど、裁判で、販売差し止めとなるらしい。 <廉価版DVD>黒澤映画著作権認め販売差し止め 著作者が個人の場合は死後38年間、団体名義の場合は公表後33年間と規定。(1899年制定の旧著作権法)1971年施行の…

にっぽんサルバドル

映画『サルバドル/遥かなる日々』 内戦のエルサルバドルを描く傑作。ニコラス・ケイジが武器商人を演じる『ロード・オブ・ウォー』と一緒に見ると、アメリカという国の実態が何も変わっていないとわかるとともに、20年前にアメリカ批判の映画を撮っていたオ…

やんちゃ姫

筆者も戯れに歌を詠むことがあるのだが、べつに朝日歌壇に、投稿したいわけではない。しかし、朝日歌壇の選者には、なってみたい。2ちゃんねるという掲示板には、すぐれた歌人が集うようだ。 そのなかから、二つばかり選んでみた。 埃が出るかと叩いてみれ…

ライ麦畑でファック・ユー

J.D.サリンジャー 『ライ麦畑でつかまえて』は、野崎孝の訳で読んでいたので、村上春樹が翻訳したところで新たに読もうとは思わなかったのであるが、『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』で、「笑い男事件」というのがあって、これで『ライ麦』がちょこっと出…

ねこぢる草

アニメ『ねこぢる草』を見ました。 2001年、文化庁メディア芸術祭優秀賞。演出:佐藤竜雄、湯浅政明ねこぢるのマンガは、べつに好きではないのだが、このアニメは良かったです。原作を超えたアニメというのは、こういうものを言うんだな。原作者のねこぢるの…

蓮實重彦に目が眩んで

伊丹十三と蓮實重彦は、伊丹氏の手料理を食しながら、対談するほど仲が良かったのに、映画『お葬式』のあとは、絶縁状態だったようだ。その原因は不明であるが、蓮實重彦は『帰ってきた映画狂人』で、こう述べている。 324ページから引用 『お葬式』はちっと…