2007-11-01から1ヶ月間の記事一覧

時空を超えた恋人たち

映画『きみにしか聞こえない』の原作小説、乙一の『Calling You』が発表されたのは雑誌『ザ・スニーカー』2000年4月号である。 この短編が収録された『きみにしか聞こえない』(角川文庫)のあとがきで、乙一は次のように書いている。 完成した『Calling You…

美しい国の大臣

内閣官房「美しい国づくり」推進室のホームページ。「七夕への願い」ということで、有名人の直筆短冊を載せているのですが、 あのバンソウコウで辞任した、赤城徳彦 農林水産大臣の、短冊がこれ。 今日も元気だ ごはんがうまい おかわり!! 農林水産大臣 赤…

椿三十郎は名作か

『椿三十郎』のリメイクが話題になっていますが(いろいろな意味で)、そもそもあれは、それほどの名作であろうか。『用心棒』の続編として作られたそうだが、ただの二番煎じではないか。黒澤明の『用心棒』を、時代劇らしくない現代風アクション映画と評し…

やはり野に置け

夜中にふとラジオから、さだまさしの『無縁坂』が流れてきて、ああいい歌だな、と思う。 『精霊流し』や『秋桜』の叙情も好きだ。 日本のフォークソングはどれも、単純な旋律に稚拙な歌詞を乗せたものにすぎないが、さだまさしの歌には、クラシック音楽と文…

ミシュランとな!

素朴な疑問。「ミシュラン」で三つ星になったレストランは、あっという間に、一年先まで予約で埋まるのだという。では、ミシュランの覆面調査官とやらは、どうやって次回の調査をおこなうのであろうか。予約を取るのさえ難しい店に、覆面調査官が、何度も通…

バカのための司馬遼太郎入門

図書館にて。 やけに声がでかいオッサンが来て、受付で、「司馬遼太郎先生の『坂の上の雲』という本は、ありますか」と尋ねている。 若い女性司書が、そのオッサンを案内して、書架まで来る。 「テレビで、元総理の中曽根康弘先生が、その本を推薦してたんで…

大どんでん返し

読売新聞「本のソムリエ」という記事。主婦の投稿で、 ミステリー小説が好きですが、だいたい「この人が犯人」と途中でわかってしまいます。最後に大どんでん返しがあるようなびっくりする小説を教えてください。 それに、千街晶之氏が、次の三作品を紹介し…

タケシズ

北野武の映画『TAKESHIS'』の、あまりのくだらなさに、ちゃぶ台をひっくり返す。(イメージ)お笑い芸人が片手間に撮った映画を誉めそやす映画界をからかうために、わざと駄作を撮った、としか思えない。その映画さえ、ほめる奴がいるんだから、もはや痴愚神…