2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

無防備すぐる

市井昌秀監督の『無防備』を見る。不愉快な映画だった。二人の女が出てきて、一人は夫との仲が冷え切って不幸である。もう一人は出産間近で幸福である。こうした人物の描き方がどれもステレオタイプで、うんざりする。それで不幸な女は自殺しようとするのだ…

ヨコハマメリーの伝説は伝説

『ヨコハマメリー』というドキュメンタリー映画を見る。期待はずれだった。伝説の娼婦「ハマのメリーさん」本人に取材するのではなく、メリーさんに関わった人たちの思い出話がメインである。紋切り型の甘ったるいノスタルジーを見せられた。 メリーさんの生…

埼玉のラッパーとか

『SR サイタマノラッパー』がよかったんで、その続編『女子ラッパー☆傷だらけのライム』を見たんだけど、こっちはイマイチだった。その原因を考えてみるに、ちょっと作りすぎてコントみたいになってる。一作目は素人くささがいい味になってたのに、惜しいな…

焼きイモ作ったった

NHK教育テレビの『すイエんサー』で、「超カンタンにおうちでも焼きいもができちゃう」というのをやっていた。クシャと丸めたアルミホイルを広げ、さつまいもを包み、鉄製の鍋で30分焼くのだという。 バカも休み休み言え。おれが海原雄山なら、テレビを叩き…

生活から遠くはなれて

嘉村礒多について、小さく狭い世界しか持たないがゆえに確かなものに触れている、と柄谷行人が書いていて、そういう評価のしかたもあるのかと思った。 それで、伊勢田勝行の手作りアニメを見たとき、そのことを思い出した。この人は自分で描いたマンガを、自…

山田洋次はつらいよ

おれも近頃では丸くなって山田洋次の映画なんかも見るようになったのだが、寅さんだかなんだか、ああいう世界はどうにも、きもち悪くていけねえ。 切通理作『山田洋次の』(ちくま新書)を読んだ。 山田洋次が助監督時代に書いた『睡い』というシナリオが紹…

コメディ映画も見る

スクリューボール・コメディの傑作だという『ヒズ・ガール・フライデー』を見たけど、さっぱり笑えなかった。先にあらすじを読んで、死刑執行直前の殺人犯を取材する女性記者という設定で、どうやってコメディになるのか疑問だったんだけど、やっぱりこれは…

芸術のようなもの

秋山祐徳太子『泡沫桀人列伝』を読む。モダンアートはもはや何でもあり。しかしながら埋もれた芸術家がこんなにいるのか、とおどろかされた。内容は、松岡正剛の千夜千冊にくわしい。 http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0818.html まあバカなやつらであ…