2012-01-01から1年間の記事一覧

ピカソは偉い、そう考えていた時期が俺にもありました

西岡文彦『ピカソは本当に偉いのか?』を読む。誰かさんのようにもっと論争的で挑発的な書き方をした方が本は売れるだろうに、そうしないでまっとうな根拠を提示していくところに著者の誠実さを感じる。それは、あとがきにある次のような芸術観に根ざすもの…

ハッピーバースデー歌ったから160万な

想田和弘『演劇VS映画』(岩波)を読んで知ったのだが、誕生日を祝うのに歌われる「ハッピーバースデートゥーユー」の著作権はタイム・ワーナー社が所有していて、映画はおろか、レストランやガールスカウトなどで歌うのにも使用料が発生する。 映画等での使…

密教最強説

仏教というのは生きていくのにクソの役にも立たないことを教えてくれるというのが俺の考えなのだが、しかし密教だけはちがう。昭和45年ごろに水俣病や四日市喘息などの公害病が社会問題になったとき、密教系の僧侶たちが立ち上がり、「公害企業主呪殺祈祷僧…

キートンの引用

石井聰互の『突撃!博多愚連隊』を見たんだけど、ラストで「おっ」となった。幼稚園に篭城していたチンピラが、そこから逃げ出そうとする。しかし警官に包囲されてるので、どう突破するかというと、人質にしていた警官の制服を奪い、それを着て逃げ出してく…

二匹のタヌキ

ノゾエ征爾『○○トアル風景』を読んだが、あとがきがおもしろかった。 ENBUゼミナールで松尾スズキに教わっていたとか、「松尾スズキさんのことは勝手に師匠と思わせていただいてます」とか、ケラの作品に出演したとか、「この流れで、その後の僕の活動を支え…

村上春樹はなぜ芥川賞を逃したか

読売新聞の「編集手帳」に、こういうことが書いてある。丸谷才一について。 合唱も打ち負かす伝説の大声をじかに浴びたのは、3年ほど前である。食事をご一緒した折、質問をした。村上春樹さんの小説が芥川賞の選に漏れたとき、丸谷さんは選考委員でしたね。…

フルーツ行商人がいろいろすごい件

NHKの「関ジャニ∞の明日はどっちだ!」を見る。 http://www.nhk.or.jp/tamago/program/20121001_doc.html 夢を持ってがんばっている若者のドキュメンタリーということで、マンガ家を目指している女性と、弱小相撲部の人たちはよかったんだけど、フルーツの訪…

山川健一の歌がヘタすぎてワロタ

なんだよこれ。ジャイアンリサイタルかよ。こんなんでよくロックを語ってたな。 「ローリング・ストーンズの大きな影響下にある音楽をライブハウスにて演奏している」(Wikipedia)だってよ。ミックも泣くぜ。 山川健一について、「村上龍を水で薄めたような…

小話をふたつ

NHKの「日本の話芸」に、三遊亭円丈が出ていたので見る。「前座さら口の夕べ」という新作落語で、前座の落語家が下手な落語をやっているという設定の噺なのだが、「では小話をひとつ、かみなり様ってのは怖いねぇ」と言ったところで、「この小話で笑った人、…

十五の夜這い

Aliの『十五』というケータイ小説を読む。これは、映画『家族ゲーム』に端役で出ていた前川麻子が別名義で書いたもので、15才の時に出会ったある有名男優との関係をつづっている。窓の鍵をあけて待っていると、その男優は夜中に忍んできたという。まるで夜…

じゃんけんで決めればいい

AKB48のじゃんけん大会というのを見てはいないのだが、総選挙よりよほどいい企画だと思った。世の中の揉め事のほとんどは、じゃんけんで決めればいいのである。 なにか揉め事がおこると、「それじゃ、話し合いで解決しましょう」というのが民主主義である。…

玉入れの終わり

NHKの「すイエんサー」で、運動会の玉入れでたくさん玉を入れる方法というのをやっていて、 これが本当に誰でもできる方法で、おどろいた。1分間で40個の玉を入れたのである。 なんにでもコツというのはあるものだ。しかし、こんな方法をテレビで公開してし…

小山田圭吾のいじめを次世代に語り継ぐ

毎年この時期になると、戦争体験や被爆体験を語り継ぐイベントが各所で催されている。戦争の悲惨さ、残酷さを忘れず、これを歴史の教訓として次世代に引き継ぎ、戦争のない平和な社会を目指そうという試みである。 どれほど悲惨な体験であっても、時の流れの…

俺のブログが炎上しててワロタ

一日のアクセスが7730あってびびってたら、昨日のアクセスは、37696である。オリンピックで、なでしこと卓球3人娘がメダル取ってるときに、おまえら何やってんだ。 「はてなブックマーク」だって、先月まで20個ぐらいだったのに、今見たら600越えてて、はて…

たいした罪にならない

藤井誠二『 「悪いこと」したら、どうなるの? 』(イースト・プレス)を読む。 第四章「『少年法』が改正されたのはなぜ?」から適宜引用する。 1996年、当時16歳の高校生・武孝和君が教室で文化祭の後片付けをしていた。そこへ、他校の生徒六人がやってき…

ヘアは剃らないのか

水泳の元オリンピック選手がテレビのバラエティ番組で、大会前は全身の毛を剃ると言っていて、少しでも水の抵抗を減らしてタイムを縮めるためであるが、それならなぜ丸坊主にして眉毛まで剃らないのか。 頭髪はキャップをかぶるからいいとするなら、水着で隠…

ハエみたいなもの

『美術手帖』(2012年7月号)で、デミアン・ハーストの特集。 「一千年(A Thousand Years)」という作品では、巨大なガラスケースの中に、切り落とされた牛の頭と大量のウジ虫。そして天井には電撃殺虫灯。 牛の頭をエサに、ウジ虫から成長したハエは、ガラ…

上野千鶴子にスピード違反を学ぶ

上野千鶴子のブログを読んでみたのだが、あいかわらずの男性差別者である。 たとえば、「何が裁かれたのか?木嶋佳苗裁判」という記事では、被害男性を「かんたん生きもの」(ママ)と愚弄し、「獲物にしてトーゼン」と嘲笑している。あきれた神経である。 h…

わろえないけどワロタ

もうテレビのお笑い番組を見なくなって久しい。くだらぬ芸人ばかりで、顔を見るだけで不愉快である。バカに徹すればまだしも、えらそうに社会問題に口を出したり芸術家ぶったりするのであるから別の意味でお笑いである。 ニコニコ動画に、「映画『SAW』に笑…

エロを巡る旅

ヴィンセント・ギャロの「ブラウン・バニー」を見たけど、よくわからなかった。退屈な映画であることはたしかだし、あの恋人がじつは死んでいるというオチは、たいていの人は途中で気づくだろう。恋人の両親が茶色いウサギを飼っていて、じつは狂っていると…

見なくてもわかる

くだらない芝居を観たんだよ。そんなもん見なけりゃいいと思うだろ、俺だって見たくはないよ、時間の無駄だし、だけど、もしかしたらって思うじゃん、いい意味で期待が裏切られんじゃないかってさ、でもそういうのはめったにない、俺もわかってんだけどねえ。…

ダンスに目覚める

ダンスを始めたんだけど、といってもスクールに通ったりじゃなくて、ネットで動画を探して「踊ってみた」レベルなのであるが。なんで急にダンスなんかというと、ピナ・バウシュを見てガツンとやられて、というのは嘘で、肩こりに効きそうだから。 いやでも、…

日食を見ることはできない

日食を直接見ることは危険だというので、厚紙に穴を開けるピンホール方式で観察しようと思っていたのである。しかしピンホールからもれる太陽の小さな光を見て、はたして日食を見たといえるのであろうか。 日食グラスをかけて太陽を見ている人がいたが、あれ…

巨匠の回顧録

橋本忍『複眼の映像-私と黒澤明』(文春文庫)を読む。芝居がかった大仰な文体に辟易する。 「黒澤明という男-それは閃きを掴む男である」だとか、シナリオに行き詰って旅に出て瀬戸内海を見つめていると、「その私の全身を、一瞬だが小倉百人一首の一首が戦…

料理研究家

鬼女が「100年に一人の逸材」と騒いでいる料理研究家の料理。 またこれ、すごいの出てきたな。創作料理だかなんだか知らぬが、こういうのがグルメなのか。魚肉ソーセージのどにつかえて吹いたわ。http://ameblo.jp/makiegg/entry-10585761744.html

元ジャーナリスト

上杉隆の手元には、政治記者たちが政権幹部などをオフレコで取材した40万枚にも及ぶメモがあるという。「上杉リークス」と称しているのだとか。 実はこの膨大な量に上る各社の(1社ではない)メモが、極めて希少なソースを通じて、私の手元に10年以上ほぼ毎…

朝ドラの主人公みたいなやつだな

町山智浩がNHKの朝ドラ『カーネーション』を絶賛していたので何回か見たが、どうにもああいうドラマは性に合わない。ようするに通俗である。いや、『カーネーション』はそれでも、演出がよかったという声がある。セリフで説明するのではなく、登場人物の本心…

ふつくしい

『洲崎パラダイス 赤信号』を見る。新珠三千代の美しさにうっとりする。日本の女優の中でベストであろう。これから好きな女優をきかれたら、新珠三千代と答えることにする。 『風船』も借りてきたのだが、こちらはよくない。同じ時期に撮られた同じ監督の映…

12時間寝たった

なんか疲れたので夕べは7時に寝て、目覚めたら朝の7時だった。 土田世紀、死んだのかー。人生、はかないのう。 中居君というのは、もう、おっさんではないか。 この話題はここまで。

ワカパイかー

井上和香が聞いたこともない映画監督と結婚して、なんともショックである。キムタクが工藤静香と結婚して、山田美保子が泣いたというその気持ちがちょっとわかった。 飯塚健とかいうやつの映画も芝居も見たことないので調べてみると、あのサンクチュアリ出版…