2008-01-01から1年間の記事一覧

ここんとこがノーベル

もうずいぶん前になるけど、本多勝一の講演会に行ったことがある。とくに熱心な読者でもなかったし、まあ一度くらい実物を見ておこうかという、そのていどの関心だった。本多氏は右翼に狙われているとかで、いつも変装していて、決して素顔を見せないという…

経済評論家(笑)

森永卓郎というのは、なかなか憎めない人だとは思うが、 言ってることは、なんだかなあ、である。都市博は中止になったけれど、あの時に作られたグッズを買い集めておけば、どんなにくだらないものでも、数十年後にプレミアがついて、高額で売れるとか、 テ…

サラダとか唐揚げ

「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日 という有名な短歌で、サラダに味があるかよ、などと思っていたのであるが、あれは本来、「からあげ」だったそうな。俵万智『短歌をよむ』(岩波新書)に、その推敲過程が出ている。 カレー味のか…

めし食ってる場合じゃねえ

おれには、美味いものを食いたい、という欲求があまりない。 グルメ番組は嫌いだし、どこのラーメンが美味いというのも知らないし、興味がない。玉子焼きと漬物と、ごはんがあればいい。めしを食うのがめんどくさいから、一日二食しか食ってない。 宮崎駿は…

関ヶ原まつり

大河ドラマの影響で、戦国武将ブームだとか。 今年の十月には関ケ原町で、 市制80周年記念事業・関ケ原ふれあい21「関ケ原合戦祭り」が開催され、多くの観光客で、にぎわった。イベントでは、ゆるキャラの「さこにゃん・みつにゃんと遊ぼう!」や、クイ…

死刑にできない

元厚生次官ら連続殺傷事件で、犯人が自首してきたけど、あれは死刑になるのだろうか。自首してきたら減刑されるんでしょ。 ちょっと調べたら、「その刑を減軽する事ができる(刑法42条第1項)」ということなので、最終的には、裁判官の判断ということらしい…

バカ正直

社会保険庁にも厚労省にも、まじめな職員はいる。 たしかにその通りである。 暴力団でもない限り、組織のメンバー全員が悪人などということはない。しかし、トップが悪人であり、強大な権力を持つとき、その組織は腐る。独裁国家が、そうである。たとえ独裁…

智に働けば角が立つ

内田樹の『知に働けば蔵が建つ』(文芸春秋)を読んでみました。内田氏の著作の多くは、ブログに発表した文章を集めたものらしいですが、ブログで読むならまだしも一冊の本として読むと、論旨の矛盾が気になります。「はじめに」で、 他者が絶対的に「わから…

これは原爆ではない

芸術家集団「Chim↑Pom」が広島上空に飛行機で、「ピカッ」の文字を書き、被爆者団体らに抗議されて展覧会を中止にした件で、そのすぐあとに現代美術作家ツァイ・グオチャンが原爆ドーム付近で「黒い花火」を打ち上げた。 ツァイ・グオチャンは中国人で、朝日…

変人になってください

村上龍の『オーディション』という小説がある。 これは三池崇監督で映画化されていて海外での評価が高く、雑誌「TIME」によると、ホラー映画の歴代ベスト25に選ばれております。 しかしまあ、小説のほうは、適当に書いたんじゃないかと思われるもので、たと…

舞妓はーん

映画『舞妓 Haaaan!!!』をみた。宮藤官九郎というのは、『メタルマクベス』の記者会見で、シェイクスピアの『マクベス』を読んだことがなかった、と語っているのを見て、まあそうだろうなと思ってはいたが、おれのなかでは、クドカンの株は暴落した。 以来、…

君が代歌ってる場合じゃねえ

「戦争の悲劇を繰り返すな」ということを言う人がいるが、 革命の悲劇を繰り返すな、と言わないのはなぜだろうか。共産主義革命なんてものは戦争以上に人を殺し、世の中を混乱させ、あげくに革命後の社会は、軍事独裁、強制収容所、言論弾圧と、ろくなもんじ…

死刑廃止教

香西秀信『論より詭弁・反論理的思考のすすめ』に、こんな記述がある。香西氏は「人と論とは別ではない」という考えから、次のようなケースをあげる。まず、死刑廃止を主張した一本のテープを用意する。 そしてこれを無作為に分けた二組(AB)の聴衆に聞か…

天才なのかバカボンなのか

読売新聞の記事より。 「赤塚不二夫」とは、漫画バカたちの「傑作」 文化部の石田汗太氏が書いてるんだけど、赤塚不二夫はすでに60年代ごろから、自分ではペンを握っていなかった。では、誰が描いていたのかというと、アシスタントたち。『おそ松くん』(196…

レモンちゃん

今日、書店に行ったら、 積まれた画集の上に、 一個の檸檬が置かれていた。 梶井基次郎が、来ていたのか。

さかもっちゃん

雑誌『サライ』(8月7日号)特集「坂本龍馬を旅する」龍馬の写真が表紙だったので、初めて読んでみたが、なんだか旅行のガイドブックという作り。坂本龍馬ゆかりの地の名産品やグルメ、観光スポットなどを紹介。おそらくタイアップ企画だろう、記事だか広告…

コラムニスト(笑)

新聞の投書欄というのは、つまらない。 その理由を、永江朗は『<不良>のための文章術』において、次のように書いている。 新聞の読者投書欄によくある「ゴミを捨てるのはよくない」とか「電車では老人には席を譲ろう」といった文章は、わが新聞は「こうい…

万国の貧乏人よ

米証券大手リーマン・ブラザーズが破綻。その原因はというと、サブプライムローン問題だという。通常の住宅ローンの審査には通らないような信用度の低い人向けにローンを組んで、多額の金を貸し付けたところ、返済が滞って、出資者が慌てふためいていると。…

愛すべきか、あわれむべきか

栗本慎一郎の『パンツをはいたサル』(光文社・カッパ版)の表紙には、パンツをはいたチンパンジーの写真が使われていた。書店でその表紙を見た一人の主婦が、 「まあ、パンツをはいたサルだって、おもしろいわねえ」と言った。この主婦は、栗本のその本が、…

爆笑させてくれ

NHK『爆問学問 ・爆笑問題のニッポンの教養』に、日本思想史研究家の子安宣邦氏が出演というので見たのだが、 どうもあの太田光というやつの態度がひどくて、不愉快な思いだけが残った。子安氏の話を途中でさえぎり、自分の稚拙な思いつきを滔々と弁じた…

育ちがちがう

向田邦子『父の詫び状』(文春文庫)より。 七、八年前の年の暮れのことだが、関西育ちの友人が伊勢海老の高値に腹を立て、産地からまとめて買って分けてあげると言い出したことがあった。 押し詰まって到着した伊勢海老の籠を玄関脇の廊下に置いたところ、…

ダイエットなんか知らない

ファミレスでメシを食ってたら、おばさんが四人ばかり、どやどやと入ってきて、隣のテーブルについた。そんで、にぎやかな話し声が聞こえてきたのだが、中の一人が、「食べたものを記録するだけで、やせるんだって」と、例のレコーディング・ダイエットにつ…

書斎がほしい

本を買いすぎて、もう収納が限界にきておる。 寝る場所がなくなるか、床が抜けるか。最近では中古ビデオも買うようになったので、これがかなり大きなスペースをとる。捨てればいいのだが、いつか広い部屋を借りて書斎を作るぞ、などと夢想するわけで。まあ、…

民族の祭典とか

アナログとか葬式とか

NHKを見ていたら画面の右上に、「アナログ」と表示されているのに気づいた。なんてこと、しやがる。 エコだのリサイクルだの言いながら、何の問題もなく映るテレビを、さっさと捨てて、買い換えろというわけか。たかがテレビごときに、十数万も出せる家庭…

遺族の品格

テレビCMで知ったのだが、『七人の侍』がパチンコ台になっている。著作権が切れる前に、稼げるだけ稼がねば、てか。 あの巨匠の息子は、NHKの大河ドラマ「武蔵」を、映画「七人の侍」の盗作だとして訴えたことがあったけど、ようするに、金払えって、こ…

ヤマザキ、ポニョを撃て

サヨクのみなさんに、お知らせです。渡辺文樹監督の新作映画、『天皇伝説』、『ノモンハン』の上映が中止になりました。『靖国 YASUKUNI』の上映中止で大騒ぎしたみなさんは、とうぜん、今回も抗議の声をあげてくれるものと、期待しております。しかし、この…

この世はコネ

大分県の教員採用をめぐる汚職事件で、現職の校長や教頭らが、わが子の採用を求めて教委幹部にわいろを贈り逮捕。 同県では以前から「教員採用はカネとコネ次第」とのうわさが絶えなかったという。 (毎日新聞 7月6日) 「まったく、けしからんことです」 「…

豊かさという罪

読売新聞に、辻井喬(堤清二)氏が、『叙情と闘争・堤清二回顧録』を連載している。これが、わりにおもしろい。辻井氏の父親は、西武グループの創業者・堤康次郎。大企業の御曹司でありながら、辻井氏は東大入学後、共産党に入党、積極的な活動を行う。(そ…

名編集者と消えた作家

幻冬舎の社長、見城徹氏がテレビ出演されているのを見た。 編集者としていくつものベストセラーを手がけた人らしい。 番組を見ていて、ふと思ったのだが、見城氏が、一からその才能を見出し、育てたあげた作家というのは、どれほどいるのだろうか。 五木寛之…