アニメ『ねこぢる草』を見ました。
2001年、文化庁メディア芸術祭優秀賞。演出:佐藤竜雄、湯浅政明
ねこぢるのマンガは、べつに好きではないのだが、このアニメは良かったです。原作を超えたアニメというのは、こういうものを言うんだな。
原作者のねこぢるの表現したかったものを、原作者以上に巧みに表現してます。
マンガで描かれた、いろいろなエピソードをコラージュしてるんだけど、演出家は、おそらく宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』を、意識していると思いますね。そういや、ますむらひろしが、登場人物を全部ネコにして、描いてましたね。
吉本隆明が『銀河鉄道の夜』を、臨死体験の話だと指摘していて、ようするに銀河鉄道というのは、死にゆく者が見た幻想です。
『ねこぢる草』も、にゃーこ、にゃっ太、の姉弟は、臨死状態にあって、幻想を見ているわけですね。
言葉で説明したらそれだけのことですが、こういうのを作品にするのって、すごいですよ。
- アーティスト: 手使海ユトロ
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2001/02/21
- メディア: DVD
- クリック: 16回
- この商品を含むブログ (18件) を見る