2008-01-01から1年間の記事一覧

バックに大物が

遙洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』(筑摩書房)に、こんな記述がある。 遙洋子が、テレビ番組で、意見の対立する先輩芸人と、議論になった。言い負かされそうになったその先輩芸人は、彼女に対し、「おまえ、いつもと言いようが違う。さてはバックに…

自殺はムダである

福沢諭吉は『学問のすゝめ』(第七編)において、 忠臣のために命を捨てたところで、「世に益することなし」と書いている。権助という小僧が、主人の使いに出て、一両の金を落として途方に暮れ、主人に申し訳がないというので、並木の枝にふんどしをかけて首…

アイドル学院

小田嶋隆の『人はなぜ学歴にこだわるのか』(メディアワークス・2000年初版)を古本で買う。「広末涼子と吉永小百合はどうしてこんなにも扱いがちがうのだろうか」 という章で、二人の比較から、山口百恵に話が及ぶ。 二人の中間の世代に属するアイドル、山…

坊主の説教

書店に平積みされていたどこかの僧侶が書いた本を、パラパラと見たのだが、こんなものか、と思う。ただの通俗人生論である。 こういう本を読んで満足できる人は、相田みつをの書にも、感動するのだろう。きびしい修行に耐えて、この程度の知恵しか得られない…

内助の功と暴君

ETV特集「神聖喜劇ふたたび・作家・大西巨人の闘い」 録画してあったやつを見る。大西巨人は25年間にわたり小説『神聖喜劇』を書き続けてきた、というか、ほとんどこれしか書いてない作家であるが、それでどうやって生活していたのだろう。番組では奥さ…

靖国、氷雪の門、腹腹時計

月刊『紙の爆弾』6月号 「言論を封殺したのは果たして誰なのか?」 映画『靖国 YASUKUNI』に街宣をかけた右翼の言い分 街宣右翼へのインタビュー記事。映画『プライド・運命の瞬間』に対し、左翼団体は、「戦争を美化するな、靖国を美化するな」と抗議し、上…

事実は小説ほどでもない

少し前に、マジシャンが密室の中で殺されていた、 という推理小説のような事件があって、どういうトリックかと気になったが、けっきょく妻が犯人だったとか。江東区のマンションで女性が行方不明になった事件も、 防犯カメラに外出した様子が映っていない、 …

スシとパンツとあやや

読売新聞「時代の証言者」という連載記事で、超高級寿司屋「すきや橋 次郎」の主人・小野二郎氏が取り上げられている。それによれば、小野氏は、70歳で狭心症で倒れるまで、タバコを、1日50本吸っていたそうだ。こんなヘビースモーカーで、味覚が狂わないの…

本は本屋で買おう

楽天ブックスで買って、コンビニ受け取りにすると、送料無料になっていたのだが、6月2日から、3千円未満は、300円の有料になった。おれも文庫本一冊をコンビニ受け取りで買ったことがあるのだが、ネットはたしかに便利であるが、こういうことをやってるから…

脱いだらすごい

ユニクロの半裸の女性が出てくるCM。 最初見たときは、西洋人のモデルかと思って、それが、吹石一恵だった。それまでは野暮ったい女優にしか見えなかったけど、いやあ、いいものをお持ちで。CMを何度も見ているうちに、おれも洗脳されて、ブラトップ買い…

敵中横断三百里

黒澤明の脚本というので(小国英雄との共同脚本)、映画『敵中横断三百里』(監督・森一生)をDVDで。これは山中峯太郎の同名小説の映画化で、原作は日本の冒険小説のさきがけとして有名。 期待したのだが、じつにつまらない。 古臭いし、サスペンスもな…

パッパラーP

以前、「たけしの万物創世記」という番組で、ヒット曲を分析して、絶対にヒットする歌を作ろう、みたいな企画があった。それで歌のうまい人をオーディションで選んで、プロの作家に楽曲を頼んで、番組からデビューさせた。しかし、まったく売れなかった。そ…

村上w

村上春樹のような人気作家の本は、売れなくて絶版なんてこともないし、どれでも容易に入手できるだろうと思われがちだが、そうでもない。村上龍との対談集『ウォーク・ドント・ラン』(講談社) 川本三郎との共著『映画をめぐる冒険』(講談社)これがなぜか…

シェフの味見

洞爺湖サミット会場料理長 マック店員に暴行、現行犯で逮捕 (中日新聞 2008年4月20日 朝刊) 調べでは、ウィルキンス容疑者は19日午前10時前、札幌市中央区南二条西2のマクドナルドで、カウンターに置いてあったバーベキューソースを勝手に取ったとこ…

身を捨つるほどの祖国はありや

映画『靖国』が、右翼の脅迫だか、政治家の圧力だかで、上映中止になったそうで、まあ、それがかえって宣伝になり、けっきょく上映館は増えたとか。そんなに見せたけりゃ、テレ朝の「日曜洋画劇場」で放映すればいい。表現の自由を守れとか、自分は安全な場…

済州島からパッチギ

『パッチギ! LOVE&PEACE』を見た。 あいかわらず漫画的な演出に辟易するが、井筒和幸はけっきょく、『仁義なき戦い』を撮りたいんだろう。 笠原和夫は、「わが『やくざ映画』人生」のなかで、こんなことを書いている。 (映画『櫻の園』のプロデューサーに対…

脇が甘い

日本テレビ「リアルタイム・エンタメコーナー」の、4/16放送だったと思うが、女子アナが急にお詫びを始めて、その内容というのが、「昨日の放送で、玉木宏さんのCM契約社数が、木村拓也さんを抜いてランキングで1位になったとお伝えしましたが、実際は、…

顔をぶたないで、私女優なんだから

ギャオで映画『Wの悲劇』薬師丸ひろ子主演の映画で、一番いいのがこれ、という評判は知っていたのだが、長らく見ないでいた。好きなアイドルが、キスしたり抱き合っているのをたとえ映画であろうと見たくないと考えていた純情な男子だった自分のことを、ほ…

かもめは妖怪

「週刊新潮」4月24日号 ホストを「脅迫」したストーカー「研ナオコ」「私を抱きしめて!」。 夫と子供がありながら送る「愛のメール」。 「カリスマホスト」に狂い、一流ホテルに住まわせ、高級時計も。 ついに北海道まで追いかけた彼女は、「男女関係」を拒…

日は沈む

DVD『戦争と人間』をレンタルしたあとに、中古ビデオ販売コーナーをのぞいたら、『落陽』のビデオを見つける。この映画は、『底抜け超大作』(映画秘宝・洋泉社ムック)で、橋本忍『幻の湖』、神代辰巳『地獄』、小松左京『さよならジュピター』なんかととも…

昭和は長い

山本薩夫監督『戦争と人間』 DVDで全3巻全部見ると9時間半(笑) 満州事変前夜から、ノモンハン事件までの大河ドラマ。しかし、楽しめるのは第二部までで、第三部はもう、反日プロパガンダ映画。おれは昭和生まれだけど、戦争にも、大阪万博にも行ってない…

傘がない

買い物を終えて店を出ると、傘立てに入れていた、おれの傘がない。誰かが盗んでいきやがった。 傘を盗まれるのは、これで何度目かだが、本当に、腹が立つ。おかげで、家までぬれながら帰った。桜庭一樹の『私の男』は、「男」が、傘を盗むシーンで始まるが、…

生理なら休めよ

女子マラソンを見ていて、たまに思うのだが、あれだけ参加選手がいれば生理中の女もいるだろう。それなのに、生理だから欠場するという話を聞いたことがない。 生理中に運動しても、どうせろくな記録は出ないだろうし生理休暇というものが社会的に認められて…

うろん

『UDON』という胡乱で魯鈍な映画を、をテレビで見たけど、あの製麺所の主人は、毎日、学校と病院に麺を運んでいるらしいけど、香川県の小学生と入院患者は、毎日、うどんを食ってるのだろうか。すごい土地だな。もうちょっと脚本がどうにかならないかと…

陰毛年齢

ちらっとテレビで見たのだが、川島なお美がインタビューを受けていて、 「私の髪の毛には、白い毛が一本もないんです」と答えていた。 若々しさを、アピールしたいのであろう。川島なお美が、47歳であることを知った。その年齢で、白髪が一本もないという人…

若きヒトラーの肖像

メノ・メイエス監督『アドルフの画集』『ヒトラー 〜最期の12日間〜』というのが、長くて退屈な映画だったので、なんかヒトラーを人間的に描いていて、抗議されたらしいけど、史実に忠実であることと、人間性を描くことは、別のことだと思うのですが。それで…

やってないのか

「週刊新潮」3月13日号 特集「ロス疑惑・異聞」によると、 岩井志麻子が、三浦和義と対談したあと、一日に5通ほどのラブメールが来るようになって、 たまりかねて着信拒否したとか。しかし岩井志麻子は、 「仕事とセックスは断らない」と公言していたのでは…

それでも誰かがやっている

映画『それでもボクはやってない』は、レンタルで見ればいいやと思ってたのだが、早くもテレビに登場って。早すぎないか。もうフジテレビが絡んでいる映画は、映画館で見なくていいな。再来週には駄作と評判の『UDON』もやるみたいだし。しかしまあ、『…

癌と記録と延滞料

フジテレビ『独占!金曜日の告白』 私もう女じゃない…2大女優壮絶がん闘病 子宮も卵巣も摘出… 自殺未遂救った意外な夫の愛情 番組は見てないのだが、気になってネットで調べると、宮崎ますみ(乳ガン)と、洞口依子(子宮頸ガン)のことらしい。美しく(たぶ…

医学用語で

「サモ・ハン・キンポーの息子に、女性タレント暴行疑惑」というニュース。香港も、芸能ゴシップで盛り上がっているようである。 それはそれとして、サモ・ハン・キンポーという名を聞くと、「木更津キャッツアイ」におけるケーシー高峰のあのセリフを思い出…