2011-01-01から1年間の記事一覧

部屋の徹子

レディ・ガガの衣装がおもしろいというので、彼女が出演した『徹子の部屋』をyoutubeで見たのだが、徹子さんは老いたなと思った。 とはいえ、動いてしゃべっている黒柳徹子をちゃんと見たのは、『ザ・ベストテン』以来である。 ◇ いよいよ地デジ化まで、4日…

バカとは何か

荒俣宏『図像学入門』(集英社文庫)を読む。 荒俣氏によれば、ものの見方には三通りある。バカとボケとパーである。 まずは「バカの見方」。文字通り、バカ正直に、ありのままを見ることである。 上の絵を見て「大きな丸と、小さなマルがあるな」と思う。そ…

会社ごっこ

泉美木蘭『会社ごっこ』(太田出版)を読む。 著者は大学卒業後に上京して、渋谷のベンチャー企業に就職。しかしそこはすでに倒産状態で、退職。しかしパーティーで知り合った「スゲーやつ」に誘われて、会社設立を手伝うことになる。その「スゲーやつ」とは…

フェミ芸人

NHKの『爆問学問』に上野千鶴子が出るというので見た。そういえば上野千鶴子をテレビで見るのは、初めてである。爆笑問題の二人も言ってたが、久本雅美にそっくりである。狂信者というのは、似た顔つきになるのであろう。 それにしても、「日本一ケンカが強…

ムカデこわい

ほんとうに怖いのである。おれは虫愛でる男子だったので、たいていの虫は好きなのだが、ムカデだけはこわい。 グロテスクな姿だけなら我慢もできるが、あいつは、かむのである。 ムカデのこわい話というのはいっぱいあって、もう、ズボンを履いたら中にいた…

がんばらないで

努力が必要というのは、その通りである。しかし、やみくもに努力すればいいというものでもあるまい。能力のない者が出世して、高い地位についたおかげで、災禍をもたらすというのは、ままある。焼肉酒家えびすの食中毒事件などは、そうである。 あの社長は、…

安っぽい小説

角田光代の「八日目の蝉」を読んだけど、あまりのくだらなさにびっくりした。スカスカの文章に、ばからしいストーリー。ご都合主義の展開ばかりで、サスペンスもなにもない。 ラストに「安っぽい小説みたい」というセリフが出てくるが、それはこの小説のこと…

メルトダウンですが何か

映画『チャイナ・シンドローム』を見る。1979年の映画で、古めかしいサスペンス映画なんだけど、原発内部の計器類の映像とかも古くて、あれはスタジオセットなんだろうけど、でも実際もあんなもんだったのだろうし、あの程度の技術力で原子力発電所みたいな…

いつか難民になる日まで

『バックドロップ・クルディスタン』を見る。在日クルド人一家を追ったドキュメンタリー映画。 この家族はトルコでの迫害を逃れて日本へきた。しかし難民申請を行うも、認められず、強制送還の危機にある。トルコに戻れば死刑になるという。 UNHCR前での座り…

元彼とか元カノとか

「サンジャポ」を見てゐたら矢部浩之と青木裕子が熱愛中だと報じてゐた。 矢部はかつて、ひとみちやんといふ一般女性と交際してゐたし、青木は番組ディレクターらとの交際が噂されていた。さういふ者らはかうした報道を、どういふ思ひで見てゐるのだらうか。…

残念なアチャラカ

空飛ぶ雲の上団五郎一座『アチャラカ再誕生』をDVDで見る。 これはケラと、いとうせいこうが中心となって作った劇団であるがこの公演だけで終わったようだ。いとうせいこう、井上ひさし、ケラリーノ、筒井康隆、別役実という有名どころが脚本を書いている。…

コバンザメか

『デート・ウィズ・ドリュー』というドキュメンタリー。 おもしろそうだと借りたんだけど、見始めてすぐ失敗したと思って、早送り。 ドリュー・バリモアにあこがれる男が、クイズ番組で得た賞金をもとに、彼女とデートするために奔走する。しかしどうも、う…

ある朝みそ汁は

高橋泉監督の映画『ある朝スウプは』 登場人物はほぼ二人。同棲しているカップルの話で、男はパニック傷害で、新興宗教の信者。女はバイトで男を養い、男が宗教にのめり込むのを止めようとする。 スタッフ五人で、予算は3万円ほどで撮ったとか。設定のアイデ…

二人で推理劇を

ケネス・ブラナー監督の映画『スルース』を見る。 登場人物はほぼ二人。ミステリーものでなかなか、おもしろかったけど、第三幕でもう一ひねりあってほしかった。もともと舞台劇なので、やっぱり舞台向きの脚本。劇団四季がやっていて、あの広いステージでど…

落語は笑えない

広瀬和生『落語評論はなぜ役に立たないのか』(光文社新書)を読む。 「寄席は面白くない」のではない。「面白いときもあるし、そうでないときもある」。面白い落語家を教えるから、寄席に行け。と著者は書く。だとすると、本書は評論ではなく、ガイドブックか…

天罰とは何か

田渕久美子といえば『篤姫』の脚本家である。しかしこれは、兄の田渕高志氏がほとんどを書いていたという。 元秘書が、法廷で暴露している。こういう秘密というのは、たいてい墓の中まで持っていくたぐいのものだ。それを暴露するというのは、よっぽど腹に据…

字幕とか

ハワード・ホークスの『赤ちゃん教育』をDVDで見る。字幕スーパーに、数箇所まちがいがあった。 恐竜の「肋骨鎖骨」ってなんだ? 標本があと「肋骨鎖骨」一本で完成となるというのだが、肋骨と鎖骨は、別のものだろ。 "intercostal clavicle" を調べると、「…

最悪の家族

教授「みんな、NHKの『スタンフォード白熱教室』は見てるわね。ブレーンストーミングのやり方はもうわかったでしょ。第三回目の課題は、『最悪の家族旅行を考える』でした。最悪とも言うべき極端なアイデアの中にこそ、常識を覆す創造の種が内包されているの…

放射能と美術品

フランスが日本向けの美術品運送を禁止している。その影響で、美術品を借りることができず、いくつかの美術展が中止となった。放射能汚染を恐れて、とのことだが、こういった事態はこれからますます、深刻化するだろう。 平田オリザの『東京ノート』では近未…

ウルトラでもミラクルでもない

ひどい映画だと評判の横浜聡子監督「ウルトラミラクルラブストーリー」を見たら、やっぱりひどかった。 幼稚な思いつきを並べただけの支離滅裂なストーリー。アート系などという立派なものではない。ポンチ絵である。 知的障害のある青年が、自動車を運転し…

AV業界のきれいごと

『あんにょん由美香』という不愉快なドキュメンタリー映画を見た。 林由美香が若くして死んだという週刊誌の記事を読むまで、おれは彼女に興味はなかったし、出演作も見たことがなかった。林由美香にそれほど人気があったということに、むしろびっくりした。…

昭和の母もの

ポン・ジュノ監督の映画『母なる証明』 ミステリー映画として見ると難点があるし、宣伝文句にあるヒッチコックとはぜんぜん違う。 この監督の『ほえる犬は噛まない』という映画は、吐きそうになるほどひどい映画だったが、『殺人の追憶』とか、これとかは、…

名札を考えたった

NHKの『スタンフォード白熱教室』を見ている。 数多くの起業家を送り出した大学ということで、発想法などのライフハック術の授業となっている。その内容は、ブレーンストーミングやマインドマップなどで、サンデル先生の授業より実用的である。 こういうのを…

内田春菊のことを考える

東電のマスコット「でんこちゃん」を描き、数億円を稼いだという内田春菊である。原爆投下のあった長崎の出身である。 ブログでは、被災者にも原発事故にも一切触れず、ひたすら菓子を作り、その写真を撮り、ブログに載せ続けている。 底知れぬもの、を感じ…

梅佳代という作品

『日曜美術館』のゲストが梅佳代だった。 この女流カメラマンの奇行ぶりというのは、わりに知られているが、この番組でもあいかわらずだった。番組は「福田繁雄」の特集だったが、「福田繁雄? 知らん」と言い放つ人をゲストに呼ぶ方も、どうかと思う。 梅佳…

寿命のローソク

子供の頃に見たアニメで、すごいこわいシーンがあった。 男がある場所に行くと、そこには、火のついているローソクがいっぱいある。このローソクの炎が人の寿命を表しているという。つまり、ローソクが燃え尽きたら、その人は死ぬというわけだ。いっぱいある…

茂木健一郎とラーメンと原発

夕べテレビをつけたら、『潜入!リアルスコープ』という番組に、茂木健一郎が出ていて、「ラーメン二郎」に行ってラーメンを食っていた。なんでも、この店の人気の秘密を、脳科学で解明するという企画らしい。 茂木健一郎といえば、京都大学の入試カンニング…

罰とは何か

いいこと考えた。とはいえ、オレが考えたわけではなく、考えたのは川崎徹氏である。 『大人の学校・入学編』(静山社文庫)のなかで、こう述べている。 例えば、これも最近考えた話なんですけど、最近はいろんな犯罪がありますよね。子供の大学の入試で裏工…

推理小説はバカらしい

推理小説にはくだらぬものが多いが、誰が言い出したのか、ネタバレはいけないという風潮があって、どこがどう、くだらぬかを具体的に書くことができない。しかし、くだらないものは、くだらないのであり、そういうことをはっきり書いたほうが、読者もくだら…

仏教はバカらしい

横山紘一『十牛図入門』(幻冬舎新書)を読む。 「十牛図」という禅の入門図があって、本書はそれを「唯識思想」によって解説している。 おれは仏教というのは勉強しても得るものがなにもないと思ってるので、こういう本を読んでもまったく改心しない。困った…