『日曜美術館』のゲストが梅佳代だった。
この女流カメラマンの奇行ぶりというのは、わりに知られているが、この番組でもあいかわらずだった。番組は「福田繁雄」の特集だったが、「福田繁雄? 知らん」と言い放つ人をゲストに呼ぶ方も、どうかと思う。
梅佳代というのは「不思議ちゃん」である。ああいうタイプは、もう絶滅したかと思っていたが、どっこい生きている。もちろん、当人は演じているのです。そのうちに飽きて普通になる。
しかし、演じているうちに本当に狂ってしまう女がいるから、やっかいである。最近では「のだめ」……、いや、やめておこう。
梅佳代の写真にも、この「不思議ちゃん」ぶりと同じく、作意を感じる。『ウメップ』という写真集には、パチンコ店の看板の「パ」の文字を隠して「チンコ」としたものがある。中学生が撮るような写真である。ほかには明らかに一般人を盗撮した写真もある。肖像権がどうのと難しいことを突っ込まれないために、バカを装っているとしたら、したたかである。
面白写真なら、いまやネットにあふれている。雑誌『宝島』のVOWを知っている者からすると、ああ、あれか、である。
カメラマンとしては、林家ペーのほうが上である。