2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

名編集者と消えた作家

幻冬舎の社長、見城徹氏がテレビ出演されているのを見た。 編集者としていくつものベストセラーを手がけた人らしい。 番組を見ていて、ふと思ったのだが、見城氏が、一からその才能を見出し、育てたあげた作家というのは、どれほどいるのだろうか。 五木寛之…

バックに大物が

遙洋子『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』(筑摩書房)に、こんな記述がある。 遙洋子が、テレビ番組で、意見の対立する先輩芸人と、議論になった。言い負かされそうになったその先輩芸人は、彼女に対し、「おまえ、いつもと言いようが違う。さてはバックに…

自殺はムダである

福沢諭吉は『学問のすゝめ』(第七編)において、 忠臣のために命を捨てたところで、「世に益することなし」と書いている。権助という小僧が、主人の使いに出て、一両の金を落として途方に暮れ、主人に申し訳がないというので、並木の枝にふんどしをかけて首…

アイドル学院

小田嶋隆の『人はなぜ学歴にこだわるのか』(メディアワークス・2000年初版)を古本で買う。「広末涼子と吉永小百合はどうしてこんなにも扱いがちがうのだろうか」 という章で、二人の比較から、山口百恵に話が及ぶ。 二人の中間の世代に属するアイドル、山…

坊主の説教

書店に平積みされていたどこかの僧侶が書いた本を、パラパラと見たのだが、こんなものか、と思う。ただの通俗人生論である。 こういう本を読んで満足できる人は、相田みつをの書にも、感動するのだろう。きびしい修行に耐えて、この程度の知恵しか得られない…

内助の功と暴君

ETV特集「神聖喜劇ふたたび・作家・大西巨人の闘い」 録画してあったやつを見る。大西巨人は25年間にわたり小説『神聖喜劇』を書き続けてきた、というか、ほとんどこれしか書いてない作家であるが、それでどうやって生活していたのだろう。番組では奥さ…

靖国、氷雪の門、腹腹時計

月刊『紙の爆弾』6月号 「言論を封殺したのは果たして誰なのか?」 映画『靖国 YASUKUNI』に街宣をかけた右翼の言い分 街宣右翼へのインタビュー記事。映画『プライド・運命の瞬間』に対し、左翼団体は、「戦争を美化するな、靖国を美化するな」と抗議し、上…

事実は小説ほどでもない

少し前に、マジシャンが密室の中で殺されていた、 という推理小説のような事件があって、どういうトリックかと気になったが、けっきょく妻が犯人だったとか。江東区のマンションで女性が行方不明になった事件も、 防犯カメラに外出した様子が映っていない、 …

スシとパンツとあやや

読売新聞「時代の証言者」という連載記事で、超高級寿司屋「すきや橋 次郎」の主人・小野二郎氏が取り上げられている。それによれば、小野氏は、70歳で狭心症で倒れるまで、タバコを、1日50本吸っていたそうだ。こんなヘビースモーカーで、味覚が狂わないの…

本は本屋で買おう

楽天ブックスで買って、コンビニ受け取りにすると、送料無料になっていたのだが、6月2日から、3千円未満は、300円の有料になった。おれも文庫本一冊をコンビニ受け取りで買ったことがあるのだが、ネットはたしかに便利であるが、こういうことをやってるから…

脱いだらすごい

ユニクロの半裸の女性が出てくるCM。 最初見たときは、西洋人のモデルかと思って、それが、吹石一恵だった。それまでは野暮ったい女優にしか見えなかったけど、いやあ、いいものをお持ちで。CMを何度も見ているうちに、おれも洗脳されて、ブラトップ買い…

敵中横断三百里

黒澤明の脚本というので(小国英雄との共同脚本)、映画『敵中横断三百里』(監督・森一生)をDVDで。これは山中峯太郎の同名小説の映画化で、原作は日本の冒険小説のさきがけとして有名。 期待したのだが、じつにつまらない。 古臭いし、サスペンスもな…