教育テレビを見ながら

12月17日(木)・夜の番組から。
趣味悠々楳図かずおの今からでも描ける!4コマ漫画入門
生徒役のゲストがつまらないので楳図先生のおもしろさが半減。しょこたん出せ。楳図かずおしょこたんのコンビは最強。まあ、生徒役になるには絵がプロ級だもんな、しょこたん


『知る楽・仕事学のすすめ 佐藤可士和 人を動かすデザイン力
第3回「新しい視点の見つけ方」

佐藤可士和が影響をうけたもの三つ。うさぎのミッフィーの絵本。セックス・ピストルズマルセル・デュシャンの『泉』。
ミッフィーの絵本は作者のディック・ブルーナがデザイナーだったことから、それまでの絵本とちがって非常にデザイン的。使われている色もわずか8色に限定されているし、絵と文字のあるページがきっちり分けられていて、かっこいい。とのこと。
セックス・ピストルズは、その過激なパンクロックのサウンドに反して、レコードジャケットのデザインはとてもポップ。このギャップが、ピストルズというブランドとなっている。とのこと。まあ、もともとセックス・ピストルズというのは、マルコム・マクラーレンによって作られたものだからね。
マルセル・デュシャンは、ただの便器を『泉』と名付けて美術展に出品した。これが美術界を揺るがす大騒動になる。それまでの芸術というのは、作者が自分で作品を制作することが重要であると考えられていたけど、デュシャンはそれを否定し、コンセプト(概念)こそ重要なのだと示した。とのこと。
いかにも、佐藤氏が好みそうなものだと思った。有名デザイナーの創作の秘密というのは興味深いが、これから同じことをやっても、それはもう佐藤可士和のコピーでしかない。

視点・論点
「無実の人がなぜ自白するのか」奈良女子大学教授・浜田寿美男

無実なのに逮捕された人が、罪を認めれば死刑か重罪になるにもかかわらず、なぜ自白してしまうのか。その心理を解説していた。
ふつうの人でも取調室に入れば、それだけで萎縮して、刑事の言いなりになってしまうという。それで冤罪がうまれるらしい。
本当にそうなのか。冤罪になった人を見ると、ふつうの人よりは知能が劣り、法律に関する知識もない。だからこそ刑事の言いなりになってしまい、恫喝に屈してしまったのではないか。そういうことをはっきり言わない心理学者というのは、まったく信用できないと思った。
誰もが刑事の言いなりになるわけでなく、逆に、刑事の追及をかわして逃げ延びた「真犯人」だっているはずだ。取調室で平然と嘘をつける「ふつうの人」もいるはずだ。そういう悪人の心理分析はしないのか。痴漢の冤罪ならともかく、普通の人がある日突然、凶悪事件の容疑者として逮捕されることなどあるものか。あほらしや。

こういうわけで、わたしが今お聞かせしたのは、すでにまったく別の心理学なのです。
陪審員のみなさん、いまわたしは、わざと心理学の手段にうったえました。心理学からは、なんでも都合のいい結論が引き出せることを、わかりやすく示して見せたかったからです。
問題は、心理学をだれがどう用いるかにあるのです。心理学は、もっともまじめな人たちにさえ、壮大な小説でも書いてみたいと思わせてしまうところがあります。しかも、それがまったく無意識のうちになのです。
陪審員のみなさん、わたしが申し上げているのは、心理分析に頼りすぎることと、その種の乱用のことなのです。

ドストエフスキーカラマーゾフの兄弟・4』亀山郁夫・訳・光文社文庫・603ページ)