ホモの話じゃありません

 読売新聞に編集委員の芥川善好が「時の余白に」という随筆を寄せている。1968年4月に厚生年金会館で開かれた「詩に何ができるか」という催しについての回想で、ある詩人(大岡信)の講演に「強烈な一撃を食らった」として次のように書いている。

 登場した詩人は「詩の朗読のあとで話をするくらいバカなことはない」と言いつつ「朗読を聴いて、アーッ、アアッ、アッ、アーアッ、という感じでした」と、大きな身ぶり手ぶりの百面相で感想を語ったのです。なるほど詩人とはすごいものだと感心してしまいました。

 この文章をいくら読み返しても、何がすごいのかさっぱりわからない。