2016-01-01から1年間の記事一覧

平等という不幸

全国民に、バナナとオレンジをそれぞれ1本ずつ与えたとする。これはたしかに平等である。しかしそれですべての人が幸福かというと、そうではない。なぜなら人にはそれぞれ好みがあり、バナナが大きらいだという人もいるからだ。 そんなAさんにとってはバナ…

名医なのか

新聞広告に「二八○○人を看取った医師」が書いた本というのが出ていたのだが、医師としてこれはどうなのか。まあ、ホスピス医ということだから、もう何をやっても助からない患者ばかり診てきたのだろうが、そうなる前に何とかできなかったのかという気がしな…

ファンキーモンキー加藤

ファンキー加藤という歌手は、ステージの上でぴょんぴょん飛び跳ねたり、自分の歌で感極まって泣き出したり、ものすごい迫力でこぶしを突き上げたり、手ぬぐいを頭の上でぐるぐる振り回したりする。 いい年をした大人が、たとえ人から馬鹿と思われようとも、…

ものわかりのいい中学生

テレビでやってたので『ソロモンの偽証』を観たけど、ばかばかしい映画だった。 中学生の転落死の真相を明らかにするために、その同級生らが自分たちで裁判をやるのだが、被告人には弁護人までつくというフェアな裁判で、ちっともおもしろくない。そもそも裁…

乱交のゲイ、純愛のレズ

LGBTというのは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字で、性的少数者を意味するのだが、彼らが性的少数者というだけで一緒くたにされ、手を取り合って街頭パレードをして何かの権利を訴えているのを見ると、どうも違和感を覚え…

つかこうへい、有吉佐和子、ビートたけし

長谷川康夫の『つかこうへい正伝』を読み、つかこうへいというのはずいぶんいいかげんで、さほど教養もなく、過大評価されていた人だと思った。直木賞を受賞した小説もエッセイも自分では書いておらず、『つかへい腹黒日記』の内容もぜんぶ嘘。 タイトルだけ…

レスリー・キーがNHKで男子高校生にキスを強要

Eテレの『むちむち!』という番組であるが、「LGBT」の意味を知らないという男子高校生二人組を、セクシュアル・マイノリティが集まる「OUT IN JAPAN」というイベントに連れて行く。そこにいたのが逮捕歴のあるゲイ写真家のレスリー・キーで、この男が、「二…

アイドルは勉強ができない

HKT48の「アインシュタインよりディアナ・アグロン」の歌詞が女性蔑視だとして物議をかもしている。 「どんなに勉強できても愛されなきゃ意味がない」 これを女に言えば女性蔑視で、男に言えば教科書に載るわけか。山田詠美の『ぼくは勉強ができない』のこと…

すべての法律は憲法違反である

国民は憲法を守らなくてよい。その根拠は、憲法第99条である。 憲法第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ 憲法を守る義務があるのは、天皇と公務員である。国民ではない。 国民は法律を…

奨学金融道

栗原康『学生に賃金を』を読む。著者は執筆当時、35歳。早稲田の大学院を出て年収は80万、奨学金としての借金635万円を抱えていた。 こんな社会はおかしいということで、大学の学費をタダにして、奨学金は返済しなくてもいいことにしろ、と訴える。さらに…

人のためによかれと思い

パオロ・マッツァリーノ『偽善のすすめ』を読む。 日本の歌謡曲やポップスの歌詞で「偽善者ぶって」、「偽善者のフリをする」というのがあるが、これはおかしい。「善人ぶって」「善人のフリをする」が正しいのであり、偽善者ぶるだと意味が逆になる。 「私…

安部公房と娘、その妻と愛人

山口果林の『安部公房とわたし』は、表紙の写真がなんとも魅力的だ。これほどの女性とつきあえるのなら、女房を質に入れてもいい。しかし時は過ぎ去り、写真の美女は、写真の中にしか存在しない。そのことが、よけい切ない。 数年前にネットで、すこぶる評判…

「野球しかできない」というのは甘え

プロ野球選手なんて引退してからの人生の方が長いんだから、稼げるときに稼いでそれをしっかり貯金しておけばいいものを。 たとえ苦境に立たされたとしても、千本ノックとか、ベーラン百周とか、きつい練習に耐え抜くことによって、なにごとにも負けない強靭…

「文枝 裸画像」で検索すると細川ふみえが出る件

yahoo先生から「ふみえ 裸」ではありませんか? と問い返されるんですが、いえ私が見たいのは文枝師匠の、と言いかけてやっぱり細川ふみえでいいですと、いや細川ふみえの方がいいですから。それにしても遙洋子は、「文枝と共演した10年間で紫艶は見かけず」…

元祖ぼっち

モーリー・ロバートソンって、『よくひとりぼっちだった』の人だったのか。この本、学生のときに読んだ。たしか矢沢永吉のファンだと書いてあった。当時、こういう頭のいい人は将来きっと優秀な研究者にでもなるんだろうなあと思ったものだが、こうなったか…

ジョー・スミスにハンカチを

アメリカのプレゼンイベント「TEDカンファレンス」の動画をたまに見るんだけど、なかには見て損したというものもある。ジョー・スミスの「紙タオルの正しい使い方」というのその一つで、ジジイが紙タオルを完璧に使いこなすテクニックを紹介するというのだが…

日本初のスタンディングオベーション

小林賢太郎『僕がコントや演劇のために考えていること』(幻冬舎)を読んでいたら、こんな記述があった。 音楽であれ演劇であれ、エンターテイナーがショーをやったら、最後には拍手をする。これは古くから西洋にあった習慣です。これが、明治時代に日本に伝…

「すイエんサー」でまさかのオチwww

「すイエんサー」でハマグリをおいしく焼くワザ。 いろいろ実験をやったあとに、ハマグリをアルミホイルで包んで、6分焼いて1分蒸らすのがベストという結果が出る。 それでスタジオで実際にやってみたものの、貝の殻が開かず失敗。「貝によっては失敗するこ…

いつかこのたこ焼きを思い出してきっと泣いてまう

月9ドラマの「いつ恋」見てんねんけどな、なんかイライラせえへん? 都合よすぎるやろ。第一話で、音ちゃんが家を出るたびに練がトラックで通りかかるやん。あないな偶然あるか? 北海道どんだけ広い思てんねん。そんで音ちゃんが東京に出てきて小犬を助け…

修行に効果はあるか

ホリエモンの寿司職人に関する発言が話題となった。いわく、寿司職人に大事なのはセンスであり、悠長に何年も修行するのは馬鹿である、と。 これは寿司職人に限ったことではなく、はたして技能を身につけるのに、いったいどういう方法がもっとも有効なのかと…

おれも京都ぎらい

Eテレ「100分de平和論」に法政大学総長の田中優子が出ていたのだが、あいもかわらぬ江戸時代礼賛でうんざりした。 当時、都市に暮らす人々は排泄物を便所にためて、それを農家の人が汲み取りに来て肥料にしていた。さらにそれを商売にする人が現われ、排泄…

弟子が師匠よりえらくなるってどんな気持ち?

Eテレ「SWITCHインタビュー達人達」で田口トモロヲと松尾スズキが対談してたんだけど、田口トモロヲが、「松尾さん自身がこの人すごいなとか、こういうことがすごいなというジェラシーを感じる人とか才能とかあります?」と聞いたんだよね。よくこんなこと聞…

ただのCMじゃねえか、こんなもん

大江英樹『その損の9割は避けられる』(三笠書房)を読む。 心理的効果のひとつとして「ハロー効果」というのがある。これは「ある物の評価をする時にわかりやすい特徴に引きずられて、ほかの特徴についての評価がゆがめられること」を言う。たとえば「東京…

天皇はなぜ敬語を使うのか

皇室関連の報道では、新聞でもテレビでも過剰なくらいに敬語が使われる。法の下の平等からすると、これはおかしいのではないか、という意見がある。しかし逆の立場からみると、皇室の方々もまた敬語で話されているのである。なぜ皇室の方々は、国民に対して…

「新ナニワ金融道」でコンビニ破産

フジテレビのドラマ『新ナニワ金融道』(君塚良一脚本)を再放送で見た。 桜庭ななみ演じる雨宮利加子は、父親が作った借金のせいで一家離散に追い込まれたという設定である。それでその借金の原因は、脱サラした父親が金融屋から五百万円借りてコンビニの経…

NHKで半島人

Eテレシアターで、こまつ座の『きらめく星座』を見ていたら、「半島人」というセリフが出てきた。原作者の井上ひさしがこんな言葉を使うはずがない。調べてみるとやはり「朝鮮人」を、「半島人」と言い換えていた。 正一 人夫として九州の炭鉱の飯場にまぎれ…