山崎ナオコーラさんが、あの古井由吉からセクハラを受けていたと暴露。
作家になってからもそれは続いた。
『文學界』二〇〇八年四月号「十一人大座談会」という作家が集まる企画に参加したことがある。そのときの私は二十代で、その場での最年少だったし、ばかなキャラクターをやった方がいいような気がして、「紫式部になりたい」といったふざけた発言を錚々たる文豪たちの前でした。
そのあと、打ち上げにも参加した。座敷の席だった。すると、隣に座っていた古井由吉さんが私のお尻を触った。あれはなんだったのだろう。
ちょっと席をずらしたら、古井さんもずれて、そのあともまた私のお尻を撫でた。結構、はっきりわかる感じで何度か撫でた。「これは時代だな」と私は思った。おそらく、少し前の時代には、性別が違う人間を触る文化があったのだろう、私が想像するに、私以外の作家や編集者もこのことを経験していると思う。
(山崎ナオコーラ『文學界』7月号掲載「コロナ禍に読む『源氏物語』」より引用)
古井由吉といえば田中康夫と一緒に「いま、SMがとってもトレンディ」などと「現代のSEXをめぐる」対談集などを出しており、前々から人品卑しい作家だと思っていましたが、まさか「俺の女にしてやる」の渡部直己みたいなクズが他にもいたとは驚きです。
古井由吉と言われてもほとんどの人は「だれ?」という状態でしょうが、あの又吉直樹さんが尊敬していると公言したことで、「古井由吉を好きだと言っとけば他人からなんとなく文学にくわしそうな人と思われる」という作家です。
その又吉直樹さんは芥川賞受賞作の『火花』を渡部直己に酷評されたことを根に持って、次の小説『人間』の中で、「一番笑ったとなると、僕が小説を書いたときに、『こいつは文学を装っているだけだから、三年で消える』と言っていた大学の教授が、ちょうどその発言をしてから三年後に、セクハラで大学をクビになったことですかね。いや、おまえが消えるんかい! と一人で笑いながら叫びました」と書いていて痛快でしたが、古井由吉のことはこれからどう書くのか楽しみです。
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