被爆者の証言を疑う

 NNNドキュメント「汚名〜放射線を浴びたX年後〜」を見た。
 アメリカによる水爆実験で被爆した第五福竜丸事件は知られているが、その海域は遠洋マグロ漁船の漁場であり、被爆した漁船は延べ千隻にものぼる。しかし日本政府は事件後、アメリカ政府から慰謝料200万ドルをもらい、わずか10ヶ月で放射線測定を中止して、事件に幕を引いた。その後も、放射能の危険を知らされぬまま、多くの漁船が操業を続けた。
 番組では、被爆した何人もの元漁師の証言を放映した。放射線測定が行なわれていた間は、漁を終えて戻ってくると、マグロと共に漁師の体も放射線測定器で調べられた。
「バリバリバリってわしらの魚が、放射能じゃ、とみんなが言い出して」「放射線をガーっと調べる。ガガガーっと鳴る」「放射線を測る機械を持ってきて測ってガーガーと鳴って」と、元漁師らは口々に証言していた。

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 しかし、である。放射線測定器(ガイガーカウンター)は、放射線を検知してガーガー音を出すというものではない。呉智英が指摘していたが、これはガイガーという名称からくるたんなる思い込みである。元漁師らには、記憶の錯誤が起こっているのではないか。
 元漁師らは政府の補償を求めて、訴えを起こしている。それを取り上げた新聞記事においても、「ガイガーカウンターがガーガー鳴った」と書いているものがある。なぜ元漁師らはこのように思い込むようになったのか、検証が必要である。

ビキニ被爆から62年 漁船乗組員の救済へ高知から第一歩|高知新聞
http://mainichi.jp/articles/20160424/ddn/041/040/014000c