「おいしい生活」は不当表示である

 Eテレの「ニッポン戦後サブカルチャー史」を見ているのだが、なんか、もやもやしてしまう。サブカルチャーというものは、ようするにバカの文化である。
 それで80年代を代表するキャッチコピーが糸井重里の「おいしい生活」というのだが、これが何のコマーシャルだったのかほとんどの人は知らないままであろう。「おいしい生活」というコピーのほかには、何の商品説明もないのである。
 川崎徹が手がけたテレビCMもそうである。「ハエハエカカカ キンチョール」というだけで商品説明は何もない。そのことが逆に、イメージ戦略だとかいって持ち上げる連中がいたのである。しかし実態は、企業がその潤沢な広告費で、アートポスターを作らせたり、俗受けするテレビコントを作らせていただけではないか。こんな広告が許されていること自体が、おかしい。
 その商品やサービスを、実際よりも著しく優良または有利と見せかける広告は、不当表示である。