つか版・忠臣蔵

『つか版 忠臣蔵』という古いビデオをレンタル。

つかこうへい、作・演出によるテレビドラマ。昭和57年の大晦日、テレビ東京で放映。

つか作品で、映像化されたものはどれも失敗していますが、これは、おもしろかったです。風間杜夫平田満は、もちろん、
松坂慶子が、レオタードで踊り、美保純が、おっぱいを見せ、田中邦衛が吠え、萩原流行が狂う。
忠臣蔵だけど、『幕末純情伝』と同じく、時代考証を無視のフィクション。こんなのが、テレビで放送されていたことに驚き。

「あたしら役者は、しょせん河原者ですから」なんてセリフもバンバン。

つかさんの作劇術というのは、どれも同じで、「劇場型犯罪」「擬似イベント」というか、世の中の出来事を演劇的な目で見ています。

三億円事件の犯人は、実はとっくに逮捕されている。だけど、世間が納得するような、立派な犯人ではないから、警察がその事実を隠している。

こういう、うがった物の見方をするわけですね。
ようするに、全部「やらせ」なんだけど、それを徹底的、かつ生真面目にやることで、悲喜劇が生まれ、感動が生まれる。

やっぱ、舞台の人だなあ。