ホームレスの「ダンボールみたいなバッグ」が3万9600円!

「本日ご紹介する商品は、こちらのバッグ」
「なに~、やだぁ~、ちょっとやめてくださいよ、これただのダンボールじゃないですか」
「たしかに、そう見えますよね。だけど、ちょっと触ってみてください」
「あら、やだ。すべすべして、いい感じだわ」
「じつはこれ、タイベックとプリーツレザーを貼り合わせた素材で、できてるんです」
「えー!」
「テーマは、“繰り返し使えるダンボール”」
「うっそー!」
「表面のタイベックはポリエチレン製で撥水性があり、内側のレザーはピッグスキンにプリーツ加工を施しています」
「だから手触りが最高なのね! これなら雨の日もへっちゃら、耐久性もある!」
「使ってみたくなりませんか?」
「うーん、素材はいいけど、このストラップのデザインがちょっと・・・」
「ご安心ください。こちらも一見ただのビニールひもですが、じつはDyneemaファブリックを使用!」
「うわあ、信じられない!」
ダンボールやビニールひもの質感を、あえてハイテク素材で再現しています」
「びっくり! ちょっとちょっと、どうしてそんなことができるの?」
「このバッグを見て、なにかお気づきになりませんか?」
「こんなこと言っちゃっていいのかな・・・」
「どうぞどうぞ」
「ホームレスのおじさんが持ってそう・・・」
ぴったしカンカン! じつはこちらの商品、路上生活者の思考にインスパイヤされているんです!」
「すごーい!」
「beta postというブランドをご存知ですか?」
「こちらのバッグを作られた会社かしら」
「はい。”観る人の思考を促すこと”がコンセプトです。プロダクトを通して環境やサステイナビリティといった問題を提起し続けています」
「何言ってるのかわかんないけど、意識高い系ね、あたしそういうのしびれちゃう!」
「環境を汚染するゴミ問題は一筋縄で解決できるものではない。余剰品として価値を失ったものも、捉え方によって再度価値のあるものに昇華される。そんなメッセージが、生産者から消費者へと伝わり、環境に対して意識を向ける良いきっかけになることが理想的」
「それって小泉進次郎環境大臣のポエム? でも、どうせお高いんでしょ?」
「お値段、たったの3万9600円! さらに今回は特別に、こちらのホームレスバックパック4万2900円もお付けします! なんと税込で、このお値段!」
「あたし買っちゃう! あたし絶対買うわ!」

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