大器晩成

読売新聞の記事で知ったのだが、太宰治松本清張は、ともに1909年の生まれ。(ほかに、大岡昇平中島敦埴谷雄高

太宰は39歳で自殺するのだが、そのとき清張は、朝日新聞西部本社の広告部員。

松本清張は『回想的自叙伝』に、こう書いている。

小説も文学も私には一切無縁だった。
私はこの情死で世間的に有名になった作家の作品を何一つ読んでいなかった。
のちになって太宰の小説で感心したのは「ヴィヨンの妻」と「津軽」であった。

西郷札』が懸賞小説の三等に入選したのが、41歳(1950年)
『或る「小倉日記」伝』での芥川賞が、44歳。
推理小説家として花開くのがさらに先で、
『点と線』『目の壁』が、49歳(1958年)