4号警備・折々のバカドラマ

 NHKの『4号警備』の第2話を見たが、なんじゃこりゃ、というドラマだった。かつて巡査だった青年が勤務中に、恋人がストーカーによって殺されたことから、警察は被害者を守れないと思い立ち、警察官を辞めて民間の警備員に転職するのである。
 それで4号警備というボディーガードをやるのだが、依頼人はホテルのフロント勤務の若い女性である。それでこの女性がストーカーにねらわれて、自宅にまで侵入されて暴行されそうになるのだ。さらに犯人は女性のSNSを乗っ取って、ひどい中傷を行い個人情報を流出させて、テレビのニュースにまでなるのだが、それでも警察はぜんぜん動かないのである。そんなバカなことがあるものか。
 それで警備員が活躍して犯人を取り押さえるのであるが、そもそも警備員は一般私人であり、警察官のような特別な権限は与えられていないのである。ボディガードといっても、法律上は私人の範囲での行為しかできないのであるから、容疑者を取り押さえてボコボコにしようものなら過剰防衛で警備員も捕まるのである。
 このような荒唐無稽なドラマであったが、女性がこの警備会社にボディーガードを依頼するのに、2週間で40万円という法外な費用を払うところだけはリアルであった。