日本女子大学が、「体は男性、心は女性」というトランスジェンダーの学生を受け入れるかどうかの検討を始めたという記事が朝日新聞に載っていたが、さらに8校の女子大が検討に前向きとの記事。
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しかしまあ、そもそも女子大というのは憲法第14条の平等権に反しているんじゃないか、という議論が先にあるべきで、トランスジェンダーを受け入れることが、はたして差別の解消になるのだろうか。トランスジェンダーの学生は共学よりも、女子大に通わせるべきなのか。
「体は男性、心は女性」の学生を受け入れるのなら、逆の「体は女性、心は男性」の学生を排除しなければ、女子大としては、まずかろう。「体は女性、心は男性」だって女子大に入れるとなれば、「体も心も男性」だって女子大で教育を受ける権利はある。そうなれば、ただの共学である。
ようするに女と男をべつべつにして教育することにどのような合理的根拠があるのか、という問題である。
男女平等があたりまえになった社会に、女子高や男子校は、なぜ存在するのか。
これについて橘玲が、レナード・サックスの『男の子の脳、女の子の脳』に拠りながら興味深い指摘をしている。男女共学では、男の子と女の子はごく自然に、性別によって自分の役割を決めてしまうため、男性のフルート奏者や女性の物理学者は生まれない。
皮肉なことに、男女平等に教育をすると、かえって男は男らしく、女は女らしく育ってしまうのである。
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