クリスマスに姦淫する者は地獄へ堕ちるぞよ

 クリスマスが近いということで、街中がなにやら騒がしいですが。
 毎年のこととはいえこの時期になると、日本人の民度の低さを思い知らされます。
 クリスマス・イブには、ラブホテルが満員になるそうですが、まったく愚衆もここに極まれり、です。キリスト教徒でもない者たちが、「メリー・クリスマス」とお祝いするのは、何ゆえでしょうか。
 敬虔なクリスチャンであれば、あるほど、クリスマスは静かに祝うものであり、バカ騒ぎしたあげぐに姦淫するなど、もってのほかです。
 そもそも、キリストが12月25日に降誕したなどということは、新約聖書のどこにも書いておりません。それならクリスマスというのは、なんなのか。ようするにキリストの降誕を利用した、商売にほかなりません。河野真『ドイツ民俗学とナチズム』によれば、歳末の町の広場を飾る巨大なクリスマスツリーも、じつはナチス文化政策に由来する、とのことです。
 金儲けのことしか頭にない愚劣な商売人こそ、キリストが、「蛇よ、蝮の子らよ」と罵倒した者たちであります。
 IT長者だの、富裕層だの、ヒルズ族だの、拝金主義がまかり通っておりますが、いまこそ、われらがキリストの教えを思い出すべきです。

エスは弟子たちに言われた。
「はっきり言っておく。金持ちが天の国に入るのは難しい。
 重ねて言うが、金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」
(マタイによる福音書 第19章)

 クリスマスにバカ騒ぎをする日本人のうち、いったいどれほどが聖書をまともに読んだことがあるのでせうか。クリスマスに愛を誓いあえば、幸福になれるなどというのは、思いちがいも、はなはだしい。おまいらがやっているのは、ただの罪深き、欲深き、姦淫です。
 ラブホテルで、姦淫をするカップルなどは、地獄の業火で焼かれてしまえばいいのです。

「姦淫するな」と言われていたことは、あなたがたの聞いているところである。
しかし、わたしはあなたがたに言う。
だれでも、情欲をいだいて女を見る者は、心の中ですでに姦淫をしたのである。

もしあなたの右の目が罪を犯させるのなら、それを抜き出して捨てなさい。
五体の一部を失っても、全身が地獄に投げ入れない方が、あなたにとって益である。

もしあなたの右の手が罪を犯させるのなら、それを切って捨てなさい、
五体の一部を失っても、全身が地獄に落ち込まない方が、あなたにとって益である。
(マタイによる福音書 第5章)

 このように、キリストは、はっきりと、キッパリと、まちがいなく、すべてまるっと、申しております。
 キリストの言葉に、ウソはありません。

蛇よ、蝮の子らよ、
どうしてあなたたちは地獄の罰を免れることができようか。
(マタイによる福音書 第23章)

おれも、煩悩の多い暮らしを、送っておりますが、
せめてクリスマスくらいは聖書を読んで、静かな夜をすごそうと思っております。

新約聖書を知っていますか (新潮文庫)

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