NHKの『事件の涙・死にたいと言った父へ~西部邁 自殺ほう助事件~』を見る。
西部邁の娘と息子が、父の自殺の原因についていろいろ語っていたのだが、本人が覚悟の上の自殺であったのだから、思想的な自殺ということでいいのではないか。それが思想家としての西部邁を守るということではないか。
妻に先立たれたことや本人の病気が原因だったのではないか、と息子は番組で語っていたが、西部邁の本を一時は愛読した者として、そんなわかりやすい原因は今更どうでもいい。
息子の西部一明には『どうすれば本当においしい料理店に出会えるか』という著作がある。料理人ということだが、ヨーロッパに留学後、有名レストランを食べ歩き、都内でレストランを開くも数年で閉店した。それにかかった費用は億を越えるというが、すべて父親がかりだとしたら、西部邁には経済面での悩みもあっただろう。番組ではその点について何も触れなかったが。
親思ふ心にまさる親心、である。
どうすれば本当においしい料理店に出会えるか (アスキー新書 044)
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