蜷川幸雄は日本の恥

 NHKの『所さん!大変ですよ』は、ふしぎな事件の謎を解明するという趣旨の番組で、たまに見るのだが、2017年12月7日放送の「吉田鋼太郎が大変ですよ!?」という回は、異色であった。
 蜷川幸雄が死んだので、やり残したシェイクスピア劇の演出を吉田鋼太郎が後を継いでやるというどうでもいい話題で、たんなる舞台の宣伝だった。
 蜷川幸雄の何がえらいのかよくわからないが、まあ舞台の評価など人それぞれでそれはべつにいいのだが、あの俳優を怒鳴りつけ灰皿をぶつけるようなパワハラ演出だけは、絶対に許せないとずっと思ってきた。蜷川幸雄の追悼番組でも、稽古場で怒り狂っている場面を、それを武勇伝のように報道しているのを見て、はらわたが煮えくり返る思いであった。
 蜷川幸雄の演出というのは似たようなパターンの繰り返しで、3回も見れば飽きる。蜷川幸雄に指導を受けた俳優の演技というのは、藤原竜也がそうであるようにおおげさな身振りで、わあわあ、さわぐだけで、うるさい。正しい発声を教えないから、喉がつぶれてしまっている。あんなものが外国で評価されたのは、しょせんオリエンタリズムである。
 それで件の番組でも、蜷川幸雄の後を継いだという吉田鋼太郎が、稽古場で俳優を怒鳴り散らしているのである。ひどいものだと思った。今こそパワハラで訴えればいい。
 吉田鋼太郎の何がえらいのかよくわからないが、まあ俳優の評価など人それぞれでそれはべつにいいのだが、吉田鋼太郎が出た『情熱大陸』を見たが、受付の女の子をナンパして連絡先を聞いたというのを仲間の俳優相手に自慢している姿を見て、つくづく下品な俳優だと思ったが、それはそれとして、蜷川幸雄パワハラ演出まで引き継ぐことはない。
 俳優を怒鳴りつけるような演出家は、蜷川幸雄で最後にしてもらいたい。

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