去年の暮れにNHKの『視点・論点』という番組で、四方田犬彦が山口淑子(李香蘭)について話してたんだけど、なかなか香ばしかった。日本の恥と言われた映画人が三人いて、早川雪州、若松孝二監督、李香蘭だとか。それで山口淑子の経歴を紹介するのに、元慰安婦に対する償い事業の「女性のためのアジア平和国民基金」の副理事長を務めたとか、パレスチナ解放機構のアラファト議長と親交があったとか、日本赤軍の重信房子にも会っていたとか、ほめているのか貶めているのかわからない内容で、最後は山口淑子が亡くなった時に重信房子が詠んだ和歌を紹介した。
この番組は放送後にNHKのサイトで全文が読めるようになっているのだが、なぜかこの回だけ掲載されていない。NHKに問い合わせたら、「出演者のご意向を踏まえて掲載しておりません」だと。
日本人女性は外国人男性と結婚したとたん日本批判をはじめる、とむかし四方田が書いていたように思ったが、四方田が日本批判を始めたのはいかなる理由からか。近刊の『こんにちは、ユダヤ人です』もamazonのレビューを見ると香ばしそうなので、今度読もう。
- 作者: ロジャーパルバース,四方田犬彦
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2014/10/15
- メディア: 単行本
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