原稿料回収の冴えたやり方

 柳美里が月刊誌「創」の原稿料未払いを告発した件であるが、これは「創」側が140万8706円を支払うことで決着したようだ。しかし柳美里の請求額は1142万8078円だったというのであるから、作家は大損である。ほかにも原稿料を踏み倒されたという経験をもつ作家やライター、漫画家などは多くいる。
 しょせんはフリーランスである作家は弱い立場であるので、なにか対策を立てねばなるまい。そこで考えたのだが、出版社が原稿料を払わないのであれば、これを債権として他人に譲渡すればどうか。さすがに1000万円の債権となるとなかなか引取り手はいないだろうが、そこは人気作家である。読者に呼びかければ、ひとり一万円を出せる者が1000人くらいは集まるだろう。それで読者は柳美里からその債権を譲り受けて、1000人でもって出版社に押しかけてそれぞれ1万円ずつを取り立てればいいのである。

債権回収のことならこの1冊 (はじめの一歩)

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