長距離スイマーの異常な情熱

 Eテレ「スーパープレゼンテーション」という番組であるが、世の中に貢献する立派な仕事をしている人たちがいろいろ出てきて、なかなか勉強になるのでよく見ている。
 しかしこないだ出演していた、長距離スイマーという女性であるが、彼女は64才でありながら、キューバ・フロリダ間の海峡を、53時間もかけて泳いで渡った。若い頃から、マンハッタン島一周やフロリダ海洋横断をして、勇名をはせていた。
 キューバ・フロリダ間の遠泳は、28歳のときに初挑戦したが失敗。その後、再挑戦を繰り返して、5度目、64才で、ついに泳ぎきった。
 たしかに常人離れした偉業にはちがいなかろうが、べつにそれで世の中が便利になったり、病気が治ったりするわけではない。海を泳いで渡ることに人生を費やして、むなしくはないか。
 船に乗ればいいではないか。