言葉についての言葉

 Eテレ『課外授業 ようこそ先輩』、金田一秀穂(日本語学者)の回がおもしろかった。
「筆箱」には筆が入っていないのに、なぜ「筆箱」と言うのか。 同じく、「粉」でないのになぜ「歯みがき粉」か。「黒板」を消すわけではないのに、なぜ「黒板消し」なのか、ということを小学生に問いかける。そこから、それらに本当にふさわしい名前を考えさせるのだ。たとえば「歯みがき粉」については、こんな案が出た。
 ノーバッチッチ、歯クリム、歯みがきクリクリ、歯ツルソース、四次元物。
「四次元物」ってなんだよ、歯みがきとぜんぜん関係ないじゃん。まあ、しかし言葉というのは奇妙なもので、こういうことを真剣に考え続けていたら、気が狂う。