コメディ映画も見る

 スクリューボール・コメディの傑作だという『ヒズ・ガール・フライデー』を見たけど、さっぱり笑えなかった。先にあらすじを読んで、死刑執行直前の殺人犯を取材する女性記者という設定で、どうやってコメディになるのか疑問だったんだけど、やっぱりこれは無理である。
 ケーリー・グラントというのは、キザったらしくて、どうにも好きになれない俳優であって、この新聞記者の役はとくにひどかった。人をだますわ、犯罪をでっち上げるわ、自分勝手でやりたい放題である。
 もしかするとこれは、『赤ちゃん教育』でのキャサリン・ヘプバーンの役回りを、ケーリー・グラントがやっているのだろうか。しかしながら、『赤ちゃん教育』はたいそうおもしろかったのに、これはさっぱりである。