ウルトラでもミラクルでもない

 ひどい映画だと評判の横浜聡子監督「ウルトラミラクルラブストーリー」を見たら、やっぱりひどかった。
 幼稚な思いつきを並べただけの支離滅裂なストーリー。アート系などという立派なものではない。ポンチ絵である。
 知的障害のある青年が、自動車を運転していたり、さらには、頭から農薬をかぶると正気に戻ったり。さっぱり、ついていけない。こんなくだらない映画に、麻生久美子 松山ケンイチ原田芳雄らがよく出演したものである。公開時はさぞかし酷評されただろうと思ったら、キネマ旬報のベスト・テンで 、7位にランクインだとか。映画評論家などより、yahoo映画の「みんなのレビュー」で酷評している一般人のほうが、よほど正しいことを書いている。
「バカ映画」ではなく、バカが作った映画である。
 これは余談であるが、イランのアボルファズル・ジャリリ監督の映画『ハーフェズ ペルシャの詩』のヒロインが、麻生久美子にそっくりだなと思ったら、麻生久美子だった。