セックス・アンド・ザ・シティ

 主演女優が来日したというので、テレビの芸能ニュースはこれの宣伝ばかりである。
 しかし困ったのは、この映画のタイトルである。朝の情報番組では、『SATC』と略しているところもある。たしかに、朝っぱらから「セックス、セックス」と連呼されては、かなわない。うら若き女性アナウンサーたちも困惑していることだろう。
 このような、どぎついタイトルで耳目を集めるというのは、いかにもハリウッドのやりそうなことである。
 わが国までが、そんな風潮にならうことはない。『SATC』では、なんのことだかわからない。しかし、『セックス・アンド・ザ・シティ』などというハレンチなタイトルでは、映画のチケットも買いにくいし、DVDも借りにくいし、なにより人前で話題にすることさえ、はばかられる。
 このような公序良俗に反する、いかがわしいタイトルは、もっと表現をやわらげ、誰にでも親しめるような美しい日本語のタイトルをつけるよう、配給会社は配慮すべきである。
 そこで考えたのだが、『まんこ市民』というタイトルは、どうであろうか。