コラムニスト(笑)

新聞の投書欄というのは、つまらない。
その理由を、永江朗は『<不良>のための文章術』において、次のように書いている。

新聞の読者投書欄によくある「ゴミを捨てるのはよくない」とか「電車では老人には席を譲ろう」といった文章は、わが新聞は「こういうつまらないふつうの人々が読んでいるんですよ。みなさん、ご安心ください」というメッセージであって、お金をもらうための文章ならば「ゴミを捨てれば、ゴミを拾う人の仕事が増えるのだからゴミをどんどん捨てよう」とか「老人を鍛えるために、席を譲るのはやめよう」ぐらいのことは書かないとダメだ。

だそうです。
とはいえ、これは石原千秋『未来系の読書術』(ちくま新書)に紹介されていた文章で、おれは、永江朗のその本を読んでいません。「孫引き」というやつですね。

まあこんなもんなら、べつに読まなくてもいい。
そもそも永江氏は本気でこんな主張をしたいのか、皆がこのとおりの行動をすればいいと考えているのか、それとも、金のために自分が信じてもいないことを書いているのか、
いずれにしても、愚かなことです。

永江朗のコラムを読みたいがために雑誌を買う人が、どれだけいるのか知りませんが、もしかするとこれは、「こういうつまらないコラムでもお金になるんですよ。みなさん、ご安心ください」
というメッセージなのかもしれません。