みんなで軍歌を歌おう

放送禁止歌」ラジオ特番で一挙放送


国内で発売中止や放送自粛にあった歌の数々をTBSラジオが一挙に放送、紹介する。
22日午後7時から特別番組「TABOO SONGS〜封印歌謡大全」を編成。封印された背景などに触れながら、問題視された部分も放送。それぞれの歌に込められた本来のメッセージを解き明かす。
(7月20日 スポーツニッポン

久しぶりに、ラジオを聞いてみようと思います。
森達也のドキュメンタリー『放送禁止歌』は、Youtubeで見たのですが、放送禁止歌というのは実際に聞いてみると、なんだこんなもんか、というのが大半ですね。たぶん今度のラジオ番組でも、本当に危ない歌は、流れないと思います。

放送禁止歌というだけで、面白がるのはたんに悪趣味なだけで、深遠な思想もなく、政治的な覚悟もない稚拙な”メッセージソング”を聞かされるのは、たんに不愉快なだけです。

映画『パッチギ』で、ラジオディレクター役の大友康平が、「歌っちゃいけない唄なんて、この世にはねーんだよ!」 と叫ぶ、感動的なシーンがあるけれど、『イムジン河』はさておき、やっぱり、放送できない歌、公共の電波では流さない方がいい歌、というのは、あると思う。

ていうか、おれは、なんでラジオもテレビも、軍歌を流さないのか、ふしぎなんですけど。軍歌こそが、本当の放送禁止歌ではないか。

軍歌を抜きにして、日本歌謡史は考えられない。それなのに、この無視のされようは、ちょっと異様だと思いますね。

童謡というものは、今でもよく流れるし、桑田佳祐ミスチルの桜井が童謡を歌っている番組を見たことがあるが、「素人のど自慢」でも、軍歌を歌う人はいない。軍歌を歌うと、なにかまずいことでもあるのか。

なにも軍歌は素晴らしいと言ってるのではない。吉本隆明鶴見俊輔によって、文学者の戦争責任は追及されたが、『同期の桜』を作詞した西条八十や、『比島決戦の歌』を作曲した古関裕而の、戦争責任を追及する声はなかったのか。

古関裕而というのは、欽ちゃんの『オールスター家族対抗歌合戦』の審査員を務め、巨人と阪神の両方の応援歌を作曲し、紫綬褒章受勲受章者でもある。

それから、特攻隊の映画『俺は、君のためにこそ死ににいく』の主題歌を、B'zがやっている。
かつて、谷村新司の「群青」って唄が、東宝の『連合艦隊』という戦争映画の主題歌となり、さだまさしの「防人の歌」が、東映二百三高地』という戦争映画の主題歌になった時、彼らは、「右翼」だと批判された。

B'zには、誰もそういうことを言わないのは、どういうことなのだろう。