大いなる幻影

黒沢清監督の映画『大いなる幻影 Barren Illusion』
DVDを借りてきて見ているうちに、あれ? この映画、前に見た。と気付く。

まあ、内容を忘れてしまう映画ですから、その程度のものでして、公開時に映画館で見たのですが、さっぱり、わかりませんでした。
で。今回も、さっぱりわからない。

くやしいので、「goo映画のあらすじ」を読んだら、ああ、そういうことか、と。
しかしまあ、セリフが全部で10個くらいしかないし、映像だけで、理解しろって無理ですよ。

たとえば、主役の男女が海に行ったら、そこに白骨死体が流れてくるわけです。その映像を見て、どう思います?

自殺者の死体
海でおぼれた人の死体
船から落ちた人の死体
殺されて遺棄された死体…

まあ、いろんな解釈が、できると思うんです。これが、「goo映画のあらすじ」によりますと、

この映画の舞台は近未来で、ヒロインは日本を脱出したくて海に行ったら、そこに白骨死体が流れてきて、それは海の向こうで起こっている戦争による死者らしく、国外にユートピアがあると信じていたヒロインはショックを受ける。

という、お話らしい。

映画というものは、むずかしいものでございます。

「goo映画のあらすじ」は、誰が書いているのか知りませんが、よく書けておりまして。河瀬直美監督の『萌の朱雀』も、あらすじを読んで、ふふーん、とわかりました。

これはこれは、と思い、『ゴダールの決別』や、ツァイ・ミンリャン監督『ふたつの時、ふたりの時間』などという難しい映画も、あらすじを読めばわかるのではないかと期待したのですが、さっぱり、わかりませんでした。